中国

■僅か4ヶ所に絞られた海外とのゲートウェイ

中国と世界とのインターネットの接続は海底ケーブルによる通信が中心です。例外として、ERMCというヨーロッパからロシア、モンゴルを通じて中国に降りてくるケーブル網(北京から北にあがっていき、チタとイルクーツクに二手に分かれるルートです)がありますが、これ以外は基本的に海底ケーブル網で繋がっています。海底ケーブルは遠浅の海でないと海底から陸地に引き上げることが難しいため(これ以外に漁業権の問題なども)、中国の北側はこうした意味で適した沿岸があまり多くは無いこともあるようです。それ以外にも過去の政策など諸説ありますが、結果、下の地図のように中国に引き上げられている海底ケーブルの大半は中国の南側沿岸部に集中しています。なお、青島はこの中でも最も新しいLanding Stationで、北京オリンピックを契機に工事が進められ、EAC-C2CとTPEがここに上がっています。

chinaint

これから言えることは、中国のインターネットのトラフィックのうち、北側(華北・東北地方など)からの通信は全て南回りで海外に出ているということです。実際に経路的に見ても、例えば大連から出て行くトラフィックは一度瀋陽までの経路で上がり、そこから北京に上がって基幹網に接続しています。中国国内のインターネット通信に関するレイテンシの大小を見極めていく上で、例えば北京・上海・広州のどの場所で基幹網にトラフィックが乗っているのかというポイントはASが複雑な中国では大変わかりにくいところですが、traceroute の結果やファイバの物理的な接続情報などをもとに一つずつ紐解いていくしかありません。

 

※本記事は2011年2月にchinainternetreview.comに掲載したコラムを加筆・訂正したものです。